【ベランダ菜園】水耕栽培で「小蕪(こかぶ)」を育てて食べます

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種類が豊富な蕪のなかでも、ベランダ菜園に向いているのは、小蕪です。「金町小蕪(カナマチコカブ)」がよく知られますが、最近は多くの品種が作られていますね。蕪の仲間は寒さに強く、夏場の高温にだけ気を付ければ、ほぼ一年中栽培できます。さらに成長が早く、実はサラダにも煮物にも利用でき、葉っぱも美味しくお料理できます。

我が家のガーデンは、半日陰のベランダ。夏は灼熱地獄、冬は北風砂漠のベランダで育てた失敗・成功をもとに小蕪の水耕栽培方法や栽培にあたっての注意点を、ご紹介します。

【ベランダ水耕栽培】小蕪の栽培環境について

小蕪とラディッシュ。秋の収穫

小蕪は、真夏以外は一年中まくことができます。春まき、秋まきなどがありますが、高温に気を付けて日よけすれば、夏にも種をまくことができます。
少しずつ時期をズラしてまけば、いつでも新鮮な蕪が楽しめます。冷蔵庫に何もない時に、葉っぱも実も楽しめる蕪は力強い存在です。

小蕪は、根はビタミンCを豊富に含む淡色野菜、葉はビタミンAやビタミンCが豊富な緑黄色野菜です。葉のほうが、栄養価に優れています。小蕪の葉は、小松菜より柔らかく繊維を感じません。

難易度初心者~中級者
まき時春・秋・冬 [発芽温度15~30度]
生育温度15~25度 [寒さに強く、暑さに弱い]
害虫アブラムシ・青虫
病気特にありません。土の使いまわしを避けましょう。
日当たりあったほうが望ましい。

小蕪の栽培■難易度、病気や害虫

小蕪は、発芽率が良く成長も早いので、初心者から中級者向きな野菜です。発芽するまでの水やりにだけは気配りをしてあげましょう。

ベランダで育てるのであれば、特に気を付けなくてはいけない病気はありません。
害虫については、水耕栽培では、根から虫が付くことはありません。使いまわしの土は使わない、使う際には熱湯消毒をするなど処理をしてから、使いましょう。葉には、アブラムシや青虫がつきやすいといわれていますので、外で育てるときには、ネットをかけます。

小蕪の栽培■日当たり、温度

蕪は日当たりを好みます。ですが、半日陰の我が家のベランダでも充分に育てることができました。また、全く日が差さない春のリビングで育てたこともありますが、何とか収穫することができました。
リビングで育てたときの体験ですが、日差しを求めて日が差す方向に斜めに成長する力強さは驚くほどでした。夜にカーテンを閉めて、翌朝までには真っすぐ戻ります。柔軟性がありますね。

生育適温は、15~20度です。寒さに強く、暑さに弱い野菜です。夏場に熱はこもらないようにして、日よけをします。

小蕪の栽培■培土

蕪は根菜ですが、蕪の実はほかの根菜とは違い土の中ではなく、土の上で大きくなります。そのため、たくさんの土を必要としません。空のペットボトルや、食べ終わったゼリーカップ容器を使って水耕栽培が可能です。

土は、園芸土で充分です。大きな土の塊があると、蕪が切れないまるにならないので大きなものがないように、細かくしておきましょう。 私は、ピートモス(ヤシの繊維を細かく砕いたもの)を園芸土に一割程度混ぜています。もともと、土の節約のため使い始めましたが、保水性があるので芽出しには向いていると思います。

小蕪の栽培■ 容器の準備。ペットボトル水耕栽培容器

水耕栽培装置。マグカップVer

ゼリーカップは底に穴をあけて、ペットボトルは飲み口をそのまま利用しています。飲み口に通してあるのは、マイクロファイバー。他にも、フリースや、100均で売っている極太のポリエステル製の毛糸などが向いています。麻や木綿などの天然繊維は溶液の中で溶けてしまいます。ポリエステル100%繊維で、吸水性のいいものがいいと思います。

容器の下のほうには、通気のためにスリットを入れてあります。ちょっと見えにくいので、別ページで作り方をご紹介します。

【ベランダ水耕栽培】小蕪をペットボトルで育てます

秋の収穫。9月のベランダベジガーデンは収穫ラッシュです

水耕装置を自作している方、市販の水耕装置を利用している方もいらっしゃいますが、私は初期費用をほとんどかけていません。手軽に始めて植物を育てることに慣れながら、自分のやり方を試行錯誤するのが楽しいと思います。

土にお金をかけたくなかったので、スポンジに種をまいて発芽させそのまま育てる方法をとったことがあります。若干のにおいが気になり 私はうまく育てられませんでした。5年間、少量の土を使う「パッシブ水耕栽培」という方法を続けています。成長する前での植え替えの作業が一切いらないこと、根が安定するのでスポンジに比べて成長がいいことがメリットです。

小蕪の栽培■種まきの方法

培土に種まき

ゼリー容器に培土入れて、種を置いたところです。ヤシ殻繊維が混じっているのがわかりますね。三角形を書くように、3粒まいてあります。ごく薄く、種が隠れるくらいに土をかぶせたら、霧吹きで土を湿らせてあげます。
発芽までは、乾燥をさせません。

小蕪の栽培■水やり

小蕪の発芽。

子葉が伸びてきました。本葉が出る頃に、間引きをします。
根を傷つけるとダメージが大きいので、間引きが慎重に…残す苗を傷つけないように間引きます。

私は、間引きが好きではないので、初めから間引かない数しか種まきをしていません。たくさん種をまいて、本葉が移植する方法もありますが、私の経験では、大根や蕪は移植には弱いようです。移植は避けたほうがいいでしょう。

写真の小蕪は、まだお水だけで育てています。発芽したての頃は、水耕栽培の溶液は根を痛めてしまうこともあるようです。本葉が出てくるかでは、水だけで育てます。乾燥に弱いので、こまめね水やりが必要です。ある程度大きくなれば、霧吹きも卒業。
カップに水を入れておけばマイクロファイバーが水を吸い上げて適度な水分を与えてくれます。

本葉が出るまで育ったら、いよいよ液肥の出番です。既定の割合に薄めた液肥をカップに入れて、成長を促します。

小蕪の栽培■追肥と手入れ

土寄せ。やると出来上がりが違います。

本葉が4枚程度になったら蕪が膨らんできます。土を追加してあげます。これを、土寄せといいます。土寄せをすることで、根が避けることを防いでくれます。
液肥は、容器を見て、減っていれば追加します。

写真の小蕪は、土寄せの頃を過ぎてしまっています。液肥も切らしてしまって一度、しおれました。慌てて上から液肥を追加したところです(ノェ`*)っ
本来であれば、水耕栽培の場合、下からの給水なので、土が上まで上がってくることがなく、葉っぱの根元にも土が入りません。砂利を気にすることなく、丸ごと簡単にお料理ができます。

水耕栽培の良いところをもう一つ。
常に液肥を与えている状態なので、追肥のタイミングとか、量とか気にする必要がありません。
時々容器を覗いて、液肥がなくなっていたら足します。

【ベランダ水耕栽培】ペットボトルで育てた小蕪の収穫

小蕪の収穫。上出来です!

蕪は、根が3~4センチ程度になったら収穫できます。収穫が遅れると、スが入ってしまうので、早めに収穫します。小蕪は、やや早めに収穫したほうがおいしいです。

小蕪は、土の上に根が膨らみ収穫できますが、長い根は下に延びてマイクロファイバーに絡みついていました。ちょっとくらい水を忘れても丈夫に育つ、生命力が強い野菜です。

収穫したてを洗ってまるかじりしました。バリっとした歯ごたえが最高です。

【ベランダ菜園】小蕪の水耕栽培■まとめと雑学

 
 
 
 
 
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蕪は、日本的なイメージがありますが、原産地は中国かシベリアと言われています。種類が多く、聖護院カブ、飛騨紅カブなど、有名ですね。

一昔前までは、蕪は口にすると、土臭いイメージがありました。最近は、スーパーで買った蕪でも土の香りを感じることがほとんどなくなり、食べやすくなりましたね。
生で食べることを目的としたサラダカブの品種も増えました。「もものすけ」という皮を手で剥けるピンク色の品種も人気です。生で食べるほか、ピクルスや浅漬けにして、お弁当に入れると素敵です。

小蕪は、土もたくさん必要としないので、ベランダ栽培にお勧めです。是非、試してみてくださいね。

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Nanika

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